臨床工学技士を目指している方は、どのような学校に行けばいいのか、または国家試験は難しいのかなどいろいろ知りたいことも多いでしょう。臨床工学技士は他の医療職に比べて比較的新しい資格で、まだ30年ほどしか経っていません。また年々臨床工学技士が増え、さらに医療機関に必要となる資格です。そこで、臨床工学技士を目指している方のために、国家試験の勉強箇所について説明していきます。
臨床工学技士になるための勉強方法とは
臨床工学技士に合格するためにはまず過去問をひととおり解いていきましょう。最初は過去問を順番に解いていき、最後に答え合わせをします。間違っている部分やなんとなく答えて正解している部分をもう一度確認しましょう。正解している答えも、5択のうち間違っている部分については、どこが間違っているかもう一度確認しておきます。
ひととおり過去問を解き終わったら二回目は間違った部分を中心に解いていきます。できれば5年から10年分の過去問を解いていくといいでしょう。過去問と全く同じ問題が出る訳ではないのに、なぜ過去問が必要なのだろうと思う方もいるかもしれません。
過去問を解いておくと問題の傾向がわかります。どのような問題が出やすいのか、また参考書や教科書を読んだときも、何が試験に必要なのかということが理解しやすくなります。
そして間違っている部分については、解説を読んでおくことも大切です。解説を読んでおくことでさらに間違った答えについて理解が深まります。教科書や参考書から勉強を始める方もいますが、まずは過去問を解いていくことをおすすめします。
臨床工学技士の合格率はどれくらい?
臨床工学技士の国家試験を受験するためには、まず大学や専門学校を卒業しなければいけません。厚生労働省の発表によると、平成29年度の臨床工学技士の受験者数は2947名で合格者数は2413名です。合格率は81.9%となっています。平成28年度の受験者数は2739名に対し、合格者数が1987名で合格率は72.5%なので、去年より合格率は上がっています。
(参照:厚生労働省「第30回臨床工学技士国家試験の合格発表について」)
新卒者と既卒者の割合については発表されておりませんが、総得点は179点で合格を108点以上としています。およそ6割正解であれば合格する計算となっています。また、平成18年の受験者数は、1885名ですが、平成29年は2947名なので年々臨床工学技士を目指す人が増えているというのがわかるでしょう。
大学や専門学校を卒業見込みで就職先が決まっている場合でも、国家試験に落ちてしまうと就職が取り消しになることもあります。ほとんどの方が新卒で合格するので、一度試験に落ちてしまうともう一年国家資格に向けて独学で勉強をしなければいけません。そんなことにならないように、1年生のうちから国家資格に向けて勉強を始めていきましょう。
臨床工学技士の国家試験について
臨床工学技士の国家試験は、年に一度毎年3月におこなわれます。平成30年は3月4日(日曜日)が試験日です。合格発表は、平成30年は3月28日(水曜日)となっています。臨床工学技士の受験料は30,800円です。受験料も高額ですのでできるだけ一年で合格していきましょう。
試験地は、北海道・東京都・大阪府・福岡県の4ヶ所です。試験科目は医学概論、臨床医学総論、医用電気電子工学、医用機械工学、生体物性材料工学、生体機能代行装置学、医用治療機器学、生体計測装置学及び医用機器安全管理学となっています。
臨床工学技士の試験は、午前と午後に分かれており前半は90問・後半も90問です。すべて5択から選ぶ問題で、記述式はありません。マークシート方式ですが、計算問題もあるので、簡単に選べる問題ばかりではありません。専門学校や大学では、国家試験対策や模擬試験などをおこなっているので、合格レベルまで到達しない方は利用していきましょう。
臨床工学技士に必要な勉強方法や勉強箇所について参考になったでしょうか?具体的な内容は、やはり実際に学んだ専門学校や大学で相談しましょう。ただし、どのような資格試験でも過去問は必須です。まだ知識が完璧ではないからといって、参考書から勉強しようとすると時間がかかってしまうことがあります。将来医療機関で患者と安心して対応できるように今から準備しておきましょう。受験料も高額ですのでできるだけ早く合格しておきたいですね。