現在、診療放射線技師を目指している専門学校3年生、大学4年生の方は、国家試験に向けてどのような勉強をしていますか?学校ですすめられた参考書を買って、毎日少しずつやっている…という方も多いかもしれません。確かに先生がすすめた本はとてもいい参考書なのかもしれません。しかし、勉強の仕方は人によって合う合わないがあるのではないでしょうか?今回は、診療放射線技師を目指している現役の方に向けて、国家試験の勉強に役立つ参考書の選び方を紹介していきます。
まずは過去問からはじめる
診療放射線技師の国家試験を受験する方がよく使われているのが「診療放射線技師国家試験 完全対策問題集:精選問題・出題年別」(オーム社)です。この参考書は過去10年分の国家試験問題と国試対策に必要な精選問題などが載っています。この問題集の使い方は、まず1年ごとに問題を解いていきます。問題がすべて解き終わったら、答え合わせをします。
次に、間違った部分の問題をもう一度解いていきます。一度答え合わせをしているのに、また間違ってしまった問題は、別のノートに書くなど特に重点を置いておきましょう。また、それぞれの問題に対して詳しく説明が書かれているので、わからない問題があっても途中で止まってしまうということも少ないでしょう。
今年国家試験を受験するのに、まだ基礎的な知識に自信がないという方も、まずはこの本からはじめてみましょう。基礎的な知識ももちろん必要ですが、問題の傾向を知ることが大切です。できれば、ある程度基礎力がある人におすすめですが、国家試験まで1年も満たないこの時期は、実践に使える問題から解いていきましょう。
基礎的な参考書はあまり役に立たない
診療放射線技師を目指している方がよく使っている「診療放射線技師 グリーン・ノート」「診療放射線技師 ブルー・ノート」「診療放射線技師 イエロー・ノート」。この中の「グリーン・ノート」は基本的な知識を学ぶために作られており、穴埋め式の問題集となっています。学校に入学してから数年の間に基本的な知識を得るためにはとても優れた本ですが、診療放射線技師の国家試験がせまった年度に始めるのはかなり遅いといえるでしょう。
自分の知識に自信がない人は、基本から勉強を始めたくなるかもしれません。しかし、国家試験に出る問題は、基本的な問題よりも応用問題がほとんどです。国家試験の勉強に役立つのは、先ほど紹介した「ブルー・ノート」「イエロー・ノート」です。「ブルー・ノート」が基礎編で、「イエロー・ノート」が臨床編です。この2冊はポイントがわかりやすくまとめられていて、過去問や模擬試験などの問題を解いているときにわからないことがあれば調べるときにも便利です。
学校でもらった教科書をひとつずつ調べるよりも、わかりやすくまとめられた「ブルー・ノート」や「イエロー・ノート」の方が簡単に調べることができるでしょう。
あると便利な参考書とは?
先ほど紹介した「ブルー・ノート」「イエロー・ノート」の他には、「診療放射線技師国家試験 合格!Myテキスト」(オーム社)がおすすめです。この参考書は、診療放射線技師国家試験の過去10年分の試験問題を基準に作られています。過去問のデータベースとして使うことができるので、模擬試験だけでなく普段の試験にも使うことができます。
データベースの他にも、一問一答式で〇×形式の練習問題もあります。移動時間などのちょっとした時間にも一問一答式で勉強することもできます。最初に過去問から勉強を始める方法を紹介しましたが、この「診療放射線技師国家試験 合格!Myテキスト」でも、過去問を一から解くよりも勉強しやすいという方もいるかもしれません。
問題集を一から解くのは面倒だという人はこの参考書からはじめてみてはいかがでしょうか?「診療放射線技師国家試験 完全対策問題集」→「診療放射線技師国家試験 合格!Myテキスト」のあとに、もう一度教科書や「ブルー・ノート」「イエロー・ノート」などでさらに知識をつけていくという方法をおすすめします。
今回紹介した参考書や勉強方法は参考になったでしょうか?今年、診療放射線技師の国家試験を目指している人は、もう時間があまりないから効率的な勉強方法を知りたいという方がほとんどでしょう。診療放射線技師の国家試験は現役の学生のうちに合格する人がほとんどです。就職した後、病院で患者に不安を与えないためにも、今のうちから納得のいくまで勉強をしておきましょう。