臨床検査技師の仕事では、初期段階のがんを見つけることがあります。昔はなかなか見つからなかったがん細胞も、医療技術の発達により、がんの診断ができるようになりました。臨床検査技師ができる細胞検査士という仕事は、顕微鏡で細胞の姿や形を診断するスペシャリストです。患者の体の状態から、放射線などの影響などを考えて診断します。
臨床検査技師は具体的にどのようなことが求められている?
臨床検査技師がおこなう検査は、医師が病気の診断や治療をするために役立てます。臨床検査技師は医師や看護師に比べれば、直接患者と接することは少ないですが心直接患者と接する生理検査があります。また患者から採取した血液や尿などの検査する検体検査もおこないます。
検体検査では、化学検査、免疫学検査、血液検査などとてもたくさんの検査をおこないます。また、生理検査は、心電図や超音波などは直接患者に接するので、コミュニケーションが欠かせません。大きな病院では、検体検査・生理検査などのスペシャリストとして活躍する人もたくさんいます。
また、クリニックなど小さな病院では臨床検査技師の数は少ないので、幅広い知識が必要となります。臨床検査技師はひとりだけといったクリニックもあるので、豊富な経験と知識が必要でしょう。他にも、特別な機器が必要な検査や時間のかかる検査をおこなう検査センターなどでも働いています。
臨床検査技師は細胞や血液などからがんや感染症をみつける
臨床検査技師がおこなう検体検査は、細胞や血液からがんの診断をおこないます。健康診断や病院の検査で採取した細胞や血液を顕微鏡など使って検査をします。また医師が顕微鏡で見ることができるように、標本をつくることもあります。
このような検査は、素早い判断だけでなく、正確な診断ががんの早期発見にもつながります。臨床検査技師が最終判断をすることはありませんが、医師とうまくコミュニケーションをとり、良性か悪性かなどを見分けることも必要です。このような正確な判断をするために、臨床検査士がおこなう「細胞検査士」という職種もあります。
これからはがんの正確な診断をするために、このような資格も必要となっていくでしょう。
がんの細胞は、どの組織も簡単に判断できるものではありません。医師が患者に適切な診断や治療をおこなうように臨床検査技師はサポートしていきます。小さな細胞から異常を発見することにより、病気の早期発見だけでなく、今後の治療にも大きく関わっていきます。
臨床検査技師がこれから必要となる資格とは
臨床検査技師の仕事内容はこれからますます専門性を求められていきます。その中でもがんの検査を行える「細胞検査士」は、顕微鏡を使っていろいろながん細胞を探すので、初期段階でがんを見つけることも可能です。ただし、がん細胞は簡単に悪性と判断することが難しく、一見正常に見えるようながん細胞もあるのでとても慎重に検査を行う必要があります。
細胞診は、細胞検査士が顕微鏡で細胞をチェックします。細胞検査士が検査した細胞に対して良性か悪性かを判断し、その内容についても詳しく報告書に記載します。次に、病理医など細胞診の専門医に顕微鏡を確認してもらい最終診断をおこないます。
またひとりの細胞検査士だけではなく、間違いがないように何度もチェックを重ねたり、話し合ったりすることもあります。このように、がんの診断をする場合も、医師が診断や治療方針を決めるときにサポートを行います。細胞検査士の仕事は、顕微鏡で見て判断するので、経験や知識がもっとも必要になります。
臨床検査技師の仕事は、健康診断などにより採取された血液や細胞からがんや感染症を発見するなど、臨床検査技師の技術次第で初期段階から病気を発見することも可能です。また、臨床検査技師の診断ひとつで、患者の命を左右することもあります。これからは、常に検査技術をあげていくためにも、細胞検査士はますます必要となっていくでしょう。