臨床工学技士として働いている方は、今の仕事に満足できていますでしょうか?例えば、透析クリニックで働く方は、今までと違った仕事をしてみたいと思っている方も多いでしょう。人と話すことが好きなので、コミュニケーションスキルを活かした仕事に就きたいという方もいるかもしれません。そういった方は、医療機器メーカーに転職を考えてみることをおすすめします。
臨床工学技士は医療機器メーカーでどんな仕事をする?
臨床工学技士といえば、医療機関で医療機器の保守や点検を行ったり、医師の指示の元医療機器の操作をおこなったりする仕事です。また、それ以外にも医療機器メーカーで働く臨床工学技士もいます。医療機器メーカーではアプリケーションスペシャリストなどで、医療機器の専門知識の提供をおこなう仕事をしています。
例えば、医療機関に行って医療機器の操作方法の説明や実際に操作指導をおこなうこともあります。医療機関に納入した医療機器がトラブルを起こしたときもフォローを行います。また、学会などでデモンストレーションなどをおこない医療関係者に情報提供を行うこともあります。
医療機器メーカーで働く臨床工学技士は、医療機関と異なり患者と直接かかわることはありません。しかし、医師や看護師といった医療の専門家と直接話をする機会が多いので高いコミュニケーション能力が求められます。医療知識があるだけでなく、臨機応変に対応できる能力も必要になります。
医療機関と医療機器メーカーではどちらの年収が高い?
医療機関で働く臨床工学技士が転職する理由の一つに給料があげられます。もちろん医療機器メーカーによりますが、一般的に地方の病院と比べた場合、給料が上がるケースが多いです。特に外資系の医療機器メーカーは給料が上がる確率が高くなります。
ただし、医療機関に比べて経験やコミュニケーションなど高いスキルを求められます。医療機器メーカーで必要とされる臨床経験は、その企業によってまちまちですが、最低3年以上は求められる場合が多いです。専門学校や大学を卒業して間もない臨床工学技士は難しい場合があるでしょう。
仕事内容も、今までとは違うので慣れるまでは時間がかかる場合もあるでしょう。医療機器メーカーに転職するのであれば、一から始めるくらいの気持ちが必要です。また一般企業なので、アプリケーションスペシャリストとして入社しても、違う仕事に配置転換することもあります。いろいろな環境に順応できる能力も必要となってくるでしょう。
医療機器メーカーで求められるスキルとは
医療機関よりも営業的要素が高くなるので、コミュニケーション能力が高いのは必須です。人と話すことが好きな人であれば、向いている仕事になるでしょう。ただし、病院と違い外資系の医療機器メーカーなどの場合、英語力を求められることになります。
実際研修に使う資料が英語だったり、講師が外国人だったりします。また、外資系であれば海外に研修にいくこともあるかもしれません。また、臨床工学技士としての経験もある程度必要なこともあります。どちらかといえば、経験者優遇といったケースが多いので、知識だけでなく臨機応変にできる社会経験も必要となっていくでしょう。
もし、医療機器メーカーへ転職を考えているのであれば、医療機関である程度経験を積むことが必要です。また、仕事の内容にもよりますが、転勤が多くなる場合もあります。医療機器メーカーに転職を考えているのであれば、事前に具体的に調べておく必要があるでしょう。
臨床工学技士などの医療職は、比較的学費が高いことが多いようです。授業を受けるための学費以外に、実習に使うための高価な設備が必要になるからです。経済的な理由で専門学校や大学に入学するのが難しいのであれば、まずは大学に相談してみましょう。
国公立大学では、いまのところ臨床工学技士の大学はありません。そのことを踏まえて、臨床工学技士になるための学校探しをしていきましょう。