仕事をする上で、特に長く続けられることを考えた場合、女性が活躍できる場所を選ぶということは大変重要な要素でしょう。ライフイベントとして、結婚は男女ともにあるものですが、妊娠・出産・乳幼児期の育児は、女性ならではのイベントです。
これから進んでいく人生において、家庭も大切にしたいし仕事も頑張りたい!そう思うのは当然のことでしょう。これから臨床検査技師を目指すあなたもきっと、「結婚や妊娠、子育てをしながらでも続けられるように」と願っているのではないでしょうか。
今回は、臨床検査技師の現場の実態をご紹介し、産休・育休などの制度面についてもご説明したいと思います。
臨床検査技師、女性は活躍できる?
手に職をつけて活躍したい!臨床検査技師を目指す多くの女性が思っていることではないでしょうか。看護師を除いて男性が多いイメージの医療業界ですが、臨床検査技師の現状はでうでしょうか。
最近の実態としては、臨床検査技師の男女比率は3:7と女性の方が多く、多くの女性臨床検査技師が活躍されています。業務の中に患者さんに衣服を脱いでもらったり、患者さんの肌に触れたりということがあるので、女性の患者さんのニーズが大きいということが理由の一つと考えられます。
女性の割合が多いので、福利厚生なども女性が働きやすいように整備されている職場が多いようです。正社員で働いて産休・育休などを経てまた働くといったことも、不可能ではありません。ただ、制度はあるけれども活用できていない、やはり出産や育児と並行しては以前と同じように仕事を続けることは難しいという場合も少なからずあります。
また、医療現場で働くにあたり、夜勤が必要な職場もあります。子育てをしながら夜勤もこなすことはなかなか難しいことですから、正社員としてではなくパート職員として日勤のみで勤務するという働き方を選択する方もまだまだ多いようです。たとえ独身や子どもがいない方でも、夜勤は生活が不規則になりやすいので、その点は自身の体力や仕事との向き合い方を考慮する必要があるでしょう。
少しネガティブな要素もご紹介しましたが、男性より女性が多い職種ですから、先輩や前例も多くあるはずです。実際に今多くの女性が活躍されていますから、臨床検査技師として女性は十分に活躍できるといえるでしょう。
女性臨床検査技師、実際働きやすい?
女性が多い臨床検査技師ですが、実際の業務などはどうでしょうか。結構みんな無理して働いている?それとも女性でも働きやすい?働いてみないとわからないことかもしれませんが、かなり気になる部分ではないでしょうか。
仕事内容としてはお分かりの通り、モニターや検査機器を使用し、多くの場合座って作業する仕事ですから、体力部分で厳しいということは少ないでしょう。体力勝負ではないので、年齢を重ねても長く仕事をすることができそうです。
一方で、先ほどもご説明した通り、夜勤がともなう場合もあります。勤務先によって異なりますが、夜勤回数が制限されていたり、検査センターなどでは、夜勤の発生しない部署に配属となったりと女性技師に配慮した仕組みを導入しているところもあります。
実態として女性が多く働いている職種ですから、臨床検査技師は女性にとって働やすいと言えるのではないでしょうか。
気になる産休・育休は?
女性の割合が多い臨床検査技師。仕事以外では、結婚や出産、子育てとライフイベントを迎えた方ももちろんいます。「結婚や出産をしても仕事を続けたい!」と思っている方がとっても気になること、それはやはり、『産休や育休制度はどうなっているのか』ではないでしょうか。
臨床検査技師の多くは病院や検査センターなど医療施設での勤務となると思いますが、医療施設で産休・育休制度がないということはほとんどありません。医療系の資格を持つ貴重な人たちの集まりと考えると、辞めてほしくないというのが医療施設側の本音です。特に看護師は女性の割合がとても大きいので、産休・育休制度を整備しないと働いてくれません。
ですから、産休・育休など女性が働きやすい仕組みをつくることが医療施設側としては重要になってくるのです。臨床検査技師も、このような環境が適応されるので、産休・育休は比較的取りやすいといえます。
医療施設によっては、産休・育休だけではなく、施設内に保育園等子どもを預けられる場所が併設されていることもあります。病院勤務の人は夜勤がある方も多いため、24時間保育スタッフがいることも多いです。職場に復帰して夜勤が必要になっても、子どもを預けられる場所があるというのは安心ですね。
ただ、気をつけたいのは、産休・育休の制度はあるけれども前例がないというパターンです。新しい医療施設やこれまで男性ばかりだったというところでは、産休・育休の制度はあっても実際に取得された方がいないので、どうしてよいか管理側もわからないということが稀にあります。臨床検査技師の資格を取得し勤務先を探す際は、産休・育休の制度があるかどうかに加えて、実例があるかどうかという点について注意しましょう。
まとめ
女性が多く活躍している臨床検査技師。資格取得を目指す上で、実際の働き方や現場の状況はとても気になりますよね。「せっかく手に職をつけたのだから、結婚や妊娠、出産などライフイベントを迎えても働き続けたい!」医療施設ならではの女性の人生設計に配慮した制度をうまく活用すれば、女性臨床検査技師として長く活躍することができそうです。