今回は、現役で活躍されている臨床検査技師の方に、なぜ医療系の職業の中でその仕事を選んだのかということについて聞いていきたいと思います。
また、臨床検査技師の仕事を始めたきっかけや、どのようなところに興味を持ったのかなどについて、3つの病院で働いた経験を持つ臨床検査技師さんにお話をお伺いしてみました。
■プロフィールを教えていただけますでしょうか?
医療系の大学を卒業後、大学付属病院で4年間働きました。その後、神奈川県横浜市にある病院で半年間働いたあと、神奈川県大和市にある病院に転職し、現在に至ります。
■臨床検査技師の仕事を始めたきっかけを教えてください。
高校生のころから、医療系の仕事に就きたいと思っていました。最初は、薬剤師、看護師、放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士などいろいろな職種を調べたり、話を聞いたりしました。医療系の仕事に興味を持ったのは、テレビの影響です。医療関係のドラマや、救急現場のドキュメンタリーなどの番組を見て、とても医療現場に興味を持ちました。
また、祖母をがんで亡くしてしまったので、人の命について深く考えることもありました。「病気で苦しんでいる人のために私に何かできることがないのか」と思ったこともあります。このようなきっかけで、医療関係の仕事に就きたいと思いました。
■医療系の職業に興味を持ったときに臨床検査技師を選んだ背景を教えてください。
医療系の仕事に興味を持ったのは、勉強を教えてもらった家庭教師の話です。高校生のころは理系の勉強になかなかついていけなかったので、家庭教師に勉強を教えてもらいました。その家庭教師は薬学部の学生だったので、勉強だけでなく大学の話や大学で学んでいることなど、いろいろな話を聞くことができたのを覚えています。とても興味のある内容ばかりで、話を聞いていくうちに最初は薬剤師の仕事に興味を持ちました。
そこで、医療系の仕事にはどのようなものがあるのかを知りたくなったのです。まず、看護師の仕事に目を向けてみたのですが、正直私にはハード過ぎて難しいと思いました。その他の医療職の中から臨床検査技師を選んだのは、それぞれの大学が出している入学案内などのパンフレットを見たのがきっかけです。
また、大学に見学へ行ったときに臨床検査技師の方がエコー検査をするのを見たのですが、「エコー検査でこんなことがわかるんだ」と感動して、興味を持ちました。具体的に、仕事内容を見て私も将来こういう仕事をしてみたいと思いました。
■臨床検査技師が良いと思ったポイントを教えてください。
この仕事に就いてよかったと思うのは、検査で病気を発見し、少しでも患者の健康のお手伝いができることです。もともと、大学時代も実験が好きで、臨床検査技師にとても興味を持っていました。大学でも、いろいろな実験や検査を体験しましたが、どの実験や検査も、やればやるほどのめりこんでいきました。
臨床検査技師の仕事は、検査して結果を正しく解釈することが一番大切だと思います。でも、異常を見つけたときは、その結果が患者の健康や医師の診断を左右するので、とても大きなプレッシャーを感じます。やはり、異常があったときは「見つけることができてよかった」と思いますね。とても大変な仕事ですが、自分の腕次第で異常を見つけることができるので、とてもやりがいを感じています。
ありがとうございました。
次回は、普段どのようなことに仕事のやりがいを感じているか、また病理や生理の現場で働いてきた経験についてお話しをお伺いしていきます。