前回に続いて、第二回となる今回は、臨床検査技師の方に「仕事のやりがい」と「超音波検査士の資格」などについてお伺いしていきます。
◼総合病院とクリニック、どちらの仕事の方が良かったですか。
現在は、クリニックで働いていますが、若い頃は総合病院で働いていてよかったと思います。大学病院や総合病院で基礎医学をしっかりと学ベたことが、今の日々の仕事のベースになっており、自信にも繋がっています。総合病院時代は、どこへ行っても同じ業界のコネクションがあるので、コメディカル同士でいろんな症例を話し合えたりするのが魅力でした。
また、最初からクリニックで働いている方もいますが、とても勉強して頑張っている方が多いと思います。クリニックはいろんな患者が来るので、直接患者と話をすることも多く、総合病院とは違った経験や知識が身に付くと思います。そのため、私はどちらにも違った良さがあると思っています。
■健診の楽しさ&やりがいについて教えてください。
国内外を問わず健康志向が高まっている中で、これから伸びる分野だと思います。
私たちエコー技師は読影医が正確な診断ができる様、精度の高い検査を行い、結果を提供するのが役割だと考えています。その結果が健診を受ける方々の安心や満足度、その後の健康づくりに繋がれはと思っています。
◼就職後の臨床検査技師の勉強について教えてください。
私の場合、子育てをしながら仕事をしている訳ですが、やはり独身の頃の様に勉強に時間がとれるわけではありません。
限られた時間の中、技術や知識を維持、また向上させるのは大変ではありますが、勉強さえ続けていれば仕事をするなかで、大きな支えになります。
学会や講習会に参加するのも家族の協力がないと難しい状況ですが、とても貴重で勉強になる機会なので、できる限り参加するようにしています。もちろん参加できる機会を作ってくれる家族には、とても感謝しています。
◼超音波検査士の資格を取った年齢・タイミング・きっかけについて教えてください。
私は22歳で総合病院に就職しました。超音波検査士の資格を取得したのは30歳を過ぎてからです。総合病院で働きだしてから、検体検体を中心に生理検査以外の部署で働いていました。それが急に30歳の頃に生理検査の部署に配属されることになりました。
超音波検査士の資格をとるには、日本超音波医学会に3年以上正会員でなくてはいけないのです。それまでまったく生理機能検査の部署に配属されなかったので、超音波検査士の認定資格を取得した時は30歳を過ぎていました。
◼超音波検査士の資格取得後の仕事内容と給料について教えてください。
超音波検査士の資格を取得しても、特に仕事内容が変わったということはありません。しかし、超音波検査はとても専門性が高く需要のある仕事なので、受験者も年々増えていました。給料は超音波検査士の資格をとったからといって変わっていません。
ありがとうございました。次回は、新人の教育や実体験とスキルの習得方法についてお聞きします。