臨床工学技士の仕事は、直接患者を治療するわけではありませんが、扱っている医療機器にトラブルがあれば、患者の命を落とすきっかけになることもあります。生命維持管理装置などの医療機器の使い方を間違えてしまうと、間接的に患者の命に関わることもあるのです。
医師の指示のもとに操作をおこないますが、少しのミスも許される仕事ではありません。実際どのようなことをおこなっているのか確認していきましょう。
臨床工学技士は医師の指示のもとで仕事をおこなう
臨床工学技士の仕事内容とは、医師の指示のもとで生命維持管理装置の操作や、保守点検をおこなう医療機器の専門職です。臨床工学技士の仕事ができたのは、1987年でまだ30年ほどしか経っていません。臨床工学技士になるには、決められた学校を卒業し国家試験に合格して初めて臨床工学技士として働くことができます
臨床工学技士は、医師や看護師など同じ医療に携わる仕事をする人たちとチームを組んで、患者の治療に携わっています。臨床工学技士は、医療機器を使う人がいつでもスムーズに治療をおこなうために、保守・点検をおこなっています。
そのため、臨床工学技士は直接患者の治療をするわけではありませんが、保守・管理を正確におこなっていないと、間接的に患者の命に関わることがある重要な仕事です。医療は常に新しい技術や知識を取り入れなければいけません。臨床工学技士も、患者のために常に向上心を持ち柔軟な対応ができるように、学んでいく必要があるでしょう。
臨床工学技士にはどんな人が向いている?
臨床工学技士は、精密な医療機器を扱うので機械に興味のある人が向いています。また、医療機器なので医療に関する知識も必要になります。日々進んでいる医療についても向上心を持ち自分で学ぶという意識を持っていることが必要です。
医療現場では、医師や看護師、臨床検査技師などコメディカルといわれる人たちと、うまくコミュニケーションを取りながら仕事をすすめるのも大切です。さらに、患者とも接することが多いので、患者の気持ちを常に考えながらどうすれば患者が安心して治療を受けられるかといった配慮ができるということも必要になるでしょう。
医療機器に関しては、常に新しい技術が取り入れられていきます。医療機器のプロとして病院内では、説明を求められることもあります。同じ医療技術者だけでなく、患者と直接触れ合うことも多く、患者が理解できる説明を求められることもあるでしょう。このように臨床工学技士は大変な一面もありますが、感謝されることも多い仕事です。
臨床工学技士はどんな仕事が多い?
臨床工学技士の病院での仕事は、多くの業務を担当しています。臨床工学技士の代表的な仕事は、人工呼吸器の操作や維持・管理、体外循環装置といわれる人工心肺の維持・管理、人工透析業務でおこなわれる血液浄化業務の操作、または手術室に入ることもあります。では、現在どのような臨床工学技士の求人が多いのでしょうか?募集している求人をいくつかまとめてみると、以下のような仕事が多いということがわかります。
例えば、都会・地方・その地域によって異なりますが、臨床工学技士は、血液浄化業務といわれる装置の操作や維持・管理の業務についている確率が高くなっています。例えば、都心の透析専門クリニックや地方にある老人ホームの透析クリニックなどの募集が多数ありました。
また、急性期病院での手術室専門の臨床工学技士の募集もあります。大きな総合病院では、3年から5年の経験を求められることが多く、そういった病院では、勉強会や研修が多いことも考えられます。スキルアップを望むのであれば、総合病院を選ぶといった手もあるでしょう。
臨床工学技士の仕事は、医師の指示のもとに医療機器の操作や維持・管理をおこないます。しかし、臨床工学技士が少しミスをしただけでも、間接的に患者の命に係わることがあります。その場合は、いくら医師の指示のもとだといえど、臨床工学技士が責任を取らなければならないこともあるはずです。ただ単に、医療機器に興味があるだけでは難しい仕事といえるでしょう。
同じ職場で働く医療関係の職種の人と、どれだけチームを組んでうまく仕事を進めていけるかといったことも、臨床工学技士として働くには大切なこととなります。