臨床検査技師の専門学校や大学に通っている人は、いつ頃国家試験に向けて勉強始める時期なのだろう…と思っている人もいるはず。でもあまりにも早くから国家試験の勉強を始めてしまうと、試験のころには忘れてしまうかもしれないし、日々の授業も忙しくて大変という方もいるでしょう。では、国家試験に向けての勉強はいつから始めるのがいいのでしょうか。今回は、臨床検査技師の国家試験に向けてどのようなスケジュールで勉強すればいいのかということについて、紹介していきます。
国家試験の勉強はいつから始める?
国家試験に向けての勉強は専門学校あるいは、大学に入学したときからはじまっています。基礎的な知識をしっかり身に着けていないと、専門学校では3年、大学では4年のときに、模擬試験や過去問題が解けないからです。しかし、とりあえず授業を受けて、定期試験でそこそこ点数をとれていれば安心だと思っている方もいるかもしれません。
臨床検査技師に合格した人が本格的に始めたのは、ちょうど国家試験が始まる1年前という方が多いようです。大学の場合、だいたい2年次から臨床実習がはじまります。大学内だけでなく大学病院などで患者の検体を使った検体検査や生理検査など同時に実習もおこなわれます。机上の勉強と同時に2、3年次は実習が多いため、じっくり勉強できる時間がとれないこともあります。
普段から、基本的な知識をつけていくことで、3年次の1月から国家試験に向けてスケジュールを立てても余裕をもって勉強を始めることができます。国家試験近くになって焦らないように、普段から国家試験を意識した勉強は必要となってくるでしょう。
国家試験までのスケジュールの組み方
試験の1年前(1月から3月)から勉強を始める場合は、まず過去問からはじめます。実習が忙しい場合、時間がとれないこともありますが、毎日こつこつと過去問を解いて慣れていくようにしましょう。
4月にはいると、大学でも本格的に国家試験に向けて勉強がはじまります。大学の勉強以外では、引き続き毎日過去問を問いて答え合わせをしていきます。間違った箇所はチェックをしておき、もう一度解いても間違うようであれば、ノートに書いていきます。
また模擬試験も同時に受けておくとよいでしょう。「日本医歯薬研修協会」おこなっている模擬試験はだいたい3ヶ月ごとに行われており、自宅受験できるものもあります。過去問と同時に、模擬試験を受験することも頭にいれておきましょう。
(参照:日本医歯薬研修協会http://www.ishiyaku-k.com/medical_t/medical_t.html)
9月ごろから実際の国家試験に慣れておくために、時間配分を考えながら過去問や模擬試験を問いていきます。過去問の出題パターンがわかってくると、今まで苦手な分野だった問題に集中できるので覚えやすくなっていくでしょう。
ことあとは、ひたすら過去問を問いていきながら、解けなかった問題を何度も解いて覚えていきます。年が明けた1月ころからは、以前まとめたノートを中心に覚えていきます。
臨床検査技師の合格率はどれくらい?
それでは、臨床検査技師の合格率はどれくらいあるのかみていきましょう。平成29年度2月22日(水)に実施された、臨床検査技師国家試験の合格者は全体で78.7%でした。
出願者数は、4,987人で受験者数は4,739人。合格者数は3,729人でした。
この中の新卒者の人数は4,068人で、受験者数は3,870人。合格者数は3,481人でした。新卒者の合格率は89.9%となっています。この結果から見てわかるのは、全体の受験者数の8割が新卒者で新卒者の9割が合格していることがわかります。
合格率を見るとわかるように、大学や専門学校に通っている間にどれだけ計画的に勉強をしていくことが大切なのかがよくわかります。ほとんどの方が、国家試験を1度で合格しておきたいと思っているでしょう。しかし、もし落ちても来年受験すればいいか…という気持ちがどこかであると、少し油断ができてしまいます。
大学や専門学校に入学したときから、基礎からしっかりと学んでいくことが大切だということがわかっていただけたでしょうか。
臨床検査技師の国家試験に対する勉強は1年から始まっていることがわかりました。本格的に始めるのは、専門学校であれば3年次、大学であれば4年次からという方も多いでしょう。ただし余裕をもってスケジュールを組んでいかないと、あとで時間が足りないということもあります。まずは、過去問をひと通り解いて自分がどこまで理解しているか確認していくことからはじめていきましょう。