高気圧酸素治療専門臨床工学技士とは
高い気圧で保った環境の中で高い濃度の酸素を吸入することにより、病気の改善などを促す治療です。
高気圧酸素治療専門臨床工学技士は、高気圧酸素療法で使われる機器の操作や管理を行います。高気圧酸素治療は、一酸化炭素中毒や感染症などの治療に使われます。また、治療を行う前に治療に関しての説明をしたり、問診・検査着などについて説明をしたりするのも臨床工学技士の仕事です。そしてその後、高気圧酸素治療の機械を操作します。
このように、臨床工学技士は患者が高気圧酸素治療について適切に治療が行えるように、機器の操作や管理を行わなくてはなりません。また、高気圧酸素治療は、体への影響はありませんが、風邪をひいていたり、血圧が高かったりすると治療を行うことができません。そういった点についても患者に臨床工学技士は詳しく聞いておく必要があるのです。
高気圧酸素治療専門臨床工学技士の難易度
平成29年度の合格者は0だったため、正確な難易度は分かりません。ただ、受験者数もまだ5名しかいないので、これからどんどん受験者数が増えていく資格と言えるでしょう。それでは、高気圧酸素治療専門臨床工学技士の受験資格や認定要件について説明します。
受験資格
- 医療資格を持っているもの
- 高気圧酸素治療専門臨床工学技士の指定講習会を受講していること
- 指定講習会を受けて5年以内であること
が条件となっています。
また、認定要件を満たしていないと合格証や合格カードの交付が行われません。
認定要件
- 高気圧酸素治療専門臨床工学技士の検定試験に合格していること
- 認定を申請した年から連続して5年間正会員であり会費を払っていること
- 臨床工学技士として実務経験が5年以上あり、現在も臨床工学技士に従事していること
- 認定を申請する前年度から5年間に1回以上、日本臨床工学会に参加していること
- 認定を申請する前年度から5年間に指定の取得単位表から50単位以上取得していること
以上が受験資格と認定要件になります。これら2つを満たして初めて高気圧酸素治療専門臨床工学技士として認められるのです。
高気圧酸素治療専門臨床工学技士の合格率
平成29年度に実施された高気圧酸素治療専門臨床工学技士の受験者数は5名で、合格者はいませんでした。まだ、この資格試験が始まって4回目なので、資格の存在自体が知れ渡っていない可能性もあります。
高気圧酸素治療専門臨床工学技士の試験日は、平成30年3月4日に行われる予定で、朝の9時から受付が始まります。試験は、10時から始まり、14時30分に終わる予定です。
試験会場は東京大学で実施され、マークシートによる五者択一方式で行われます。受験資格は、以下の2点になります。
- 医療資格を持っているもの
- 高気圧酸素治療関連指定講習会を受講して5年以内であること
申し込みは、日本臨床工学技士会会員情報システムe-プリバドより、オンラインで行うことが可能です。合格発表は試験会場かホームページで受験番号が掲示されることがあります。
高気圧酸素治療専門臨床工学技士の勉強方法
高気圧酸素治療専門臨床工学技士の勉強は、指定講習会の映像を使ったeラーニング講習会で行われます。
平成29年度に行われたプログラムは以下のような内容です。この講習会では、臨床工学技士だけではなく、看護師など医療関係の仕事に就いている方も受講しています。
高気圧酸素治療専門臨床工学技士の資格をとるための勉強は、基本的にeラーニングを利用した勉強になります。なお、平成29年度の実講習会は開催されませんでした。
講習内容
- 装置、法規、医療ガス
- 高気圧治療と検査
- 治療の安全対策
- 高気圧環境下の生理学
- 士美化領域におけるHBO
- 外科的疾患と高気圧治療
- 内科治療
- 放射線治療との併用
- 潜水と減圧症、再圧治療
- 感染予防
- 適応疾患と副作用
高気圧酸素治療専門臨床工学技士の講習会
技士の資格を取得するには、指定講習会を受講しなくてはなりません。受講料は、以下のようになっています。
正会員:30,000円
非会員:40,000円
この試験は非会員でも受験が可能です。ただし、専門臨床工学技士認定は正会員になる必要があります。平成29年度の受講期間は2回開催されました。
平成29年8月16日(水)~9月15日(金)
平成29年10月16日(月)~11月15日(水)
申し込み定員は、それぞれ200名となっています。申し込みは、日本臨床工学技士会員情報システムe-プレバドよりオンラインで受け付けています。高気圧酸素治療専門臨床工学技士の講習会は、2つの期間以外には視聴することはできません。
この期間内にすべての項目を受講しなければ修了証は発行されず、受験資格を得ることができません。