臨床工学技士として働いている人はどのような施設で働いているか知っていますか?病院やクリニックなどで働いている臨床工学技士を想像する人がほとんどでしょう。実は、医療機関の他に、研究や教育をおこなうラボや医療機器メーカーで働く臨床工学技士もいます。ここでは、どのような場所で働いているのか、またどのような仕事が求められているかについて説明していきます。
臨床工学技士の年収は働く場所によってどれくらい変わる?
医療機器のスペシャリストとして働く臨床工学技士は、病院やクリニックにはとても必要とされている仕事です。臨床工学技士は普段医療機関でどのような仕事をして、どれくらい収入があるのかというのが一番知りたいことではないでしょうか。
臨床工学技士の収入は、都心か地方かまたは公立病院・大学病院・クリニックなどによって大きな格差があります。また年齢によっても差が開き、20代の臨床工学技士は比較的少ない施設が多いようです。しかし、夜勤の多い公立病院や総合病院は残業代がつくため、残業の少ないクリニックに比べては若干多い場合もあります。
また、都心地方に関係なく透析などを扱うクリニックは他の施設に比べて年収は高い場合が多いです。一方、総合病院などで働きはじめたばかりの臨床工学技士は収入が少ないですが、将来管理職に就くと、基本給があがり年収もかなり差が広がることもあります。またラボなどの研究所は、残業が少ないためほぼ毎月同じ収入となります。
臨床工学技士が求められている仕事とは
臨床工学技士が将来年収アップを希望する場合は、職場選びがもっとも大切です。同じ仕事内容でも、働く場所や残業があるかなしかによって大きく変わっていきます。また、臨床工学技士として、将来転職を考えている場合は、人工透析などなどの知識や経験を得るという方法もありますが、いろいろな仕事をしてみたいという方は、総合病院などに就職するといいでしょう。
臨床工学技士は他の医療職と比べて患者と接するというよりも、医療機器の深い技術を持った人が求められています。臨床工学技士ももちろん患者と接することは多いですが、これから臨床工学技士を目指す人は、ある程度機械に興味を持ったり、メカニズムを研究したりするという気持ちが大切です。
ときには、医療機器の保守や管理のほかに、医師からサポートを求められることもあります。医療機器の知識だけが必要というだけではなく柔軟に対応していく力も求められています。まだまだ臨床工学技士として資格を持っている人は少ないため、これからますます求められる仕事となっていくでしょう。
臨床工学技士はどのような場所で活躍している?
臨床工学技士は医療機関だけでなく、研究や教育などをおこなうラボや医療機器メーカー
で働く人もいます。医療機関では、手術室や集中治療室で人工心肺装置や人工呼吸器などの機械を操作したり保守や管理もおこなったりします。
また透析クリニックや腎臓内科・泌尿器科などで血液浄化装置の操作や保守・管理を行います。他にも病院の中の医療機器のスペシャリストとして働いているのが臨床工学技士といわれる仕事です。
専門学校や大学を卒業したあと、手術中に扱う医療機器に関わりたいのであれば、急性期などの医療機関を、患者と直接コミュニケーションをとりたいのであれば、透析クリニックなどに就職するといいでしょう。また幅広い知識を早くから身につけたいのであれば、総合病院でいろいろな医療機器の知識や経験を積むのもひとつの方法です。
臨床工学技士として働きたいけれど、将来的に何を専門にしたいか迷っている場合は、できるだけ早く決めて専門性を深めるのが大切です。
臨床工学技士が働く場所や求められている仕事内容によって収入が変わるかということがだいたい理解できたでしょうか。比較的若いうちは少し収入が少ないと感じることがあるかもしれませんが、管理職になれば基本給が増える可能性もあります。また、血液浄化装置などの知識や経験が増えれば、透析クリニックに転職もできます。将来自分がどのようなことをしていきたいか考えておきましょう。