臨床工学技士は、生命維持管理装置などの操作や管理をする仕事です。主に、人工呼吸器・体外循環装置・人工透析装置などを扱います。そのため、さまざまな医療機器の専門的な知識を身に着けなければなりません。日々の業務でさらに高度な技術や知識を高めるために、公益社団法人日本臨床工学技士会では平成29年4月現在、5領域の認定資格が作られています。
受験資格は、「医療資格保有者で、講習会を履修していること」、また「指定講習会を履修してから5年以内であること」です。それぞれの資格について簡単に紹介します。
血液浄化専門臨床工学技士
血液透析療法・血漿交換療法など人工透析装置で行う血液浄化療法についての資格です。医療機器の操作・管理だけでなくトラブル対処法、人工透析を行う際の注意点、透析室の感染対策などについても学びます。講習会は連続して3日間実施されます。
不整脈治療専門臨床工学技士
不整脈の患者にペースメーカ・ICDなどの医療機器の操作や管理などについての資格です。「基礎編」「応用編」の2つの試験があり、どちらも毎年1回実施されます。基礎編は2日間・応用編は連続して講習会が3日間実施されます。
呼吸治療専門臨床工学技士
呼吸が難しくなった患者のために、人工呼吸器の操作や管理などを行うための資格です。試験は連続3日間実施されます。
高気圧酸素治療専門臨床工学技士
大気圧より高い環境の上で、患者が酸素を吸入することによって病気の改善を促すために行う高気圧酸素治療についての資格です。講習会は連続して3日間実施されます。
手術関連専門臨床工学技士
平成28年度にできた、新しい資格です。年々手術では医療機器の発達が目覚ましく、ITの進化により、腹腔鏡手術機器や・手術支援ロボットなど様々な知識が必要となりました。そのために、手術に必要な専門的な医療機器に関する知識を得るための資格です。講習会は、連続して3日間実施されます。